その眼差しの彼方まで

アイドルと音楽と日記

200615

ついにこの日がやってきちゃったな。

田中樹が25歳になる日が……………。

 

 

田中樹と出会って1年ちょい。

 

 

田中樹というアイドルは、田中樹というアイドルはさあ……。

 

 

 

と、しんみりしてたら俺のリリックノートが更新され、京本さんへの惚気を全力でぶつけられたので気を失ってしまった。一体どうしたら?私が何を???

一体………俺たちは一体…………………。

 

あ〜〜あ〜〜〜〜〜……………

 

まあ茶番はさておき…。

 

 

SixTONESの柱としてのJ2

SixTONESのセンターといえばジェシー

彼は太陽で、世界の真ん中にいる。彼が立てばどこでも世界のセンターになる、そういう人です。

彼の歌声は柔らかい光のようで、「気持ちは歌に、歌は大気に、愛は光に」を地でやってるのが彼です。多分ジェシーはぼく地球読んだことないと思うけど、あの世界だったら間違いなく彼はキチェスだった。何の話してるんだ?

 

しかし、ジェシーが太陽ならば田中樹はきっと陰でしょう。彼はセンターじゃない。王道ど真ん中のアイドルでもない。彼自身「パフォーマンスのときは悪役とか、喜怒哀楽でいう怒とか、そういうちょっと悪い方にみえたら、作用できたら」「(アイドルだからキラキラしてるところもなきゃいけないんですけど)なんかグループの暗い方を担当したいなと思ってますね」*1と語っている。逆光を背負う人。そういう意味でswap meetの演出はまんまでしたね。

ああいうアングラな雰囲気がめちゃめちゃ似合うのが田中樹なんですよ。私としては彼はどこにでも染まれると思っているし、「どうしてもワイルドとか言われたりすることが多いのでそっちの方を僕は意識してやっていこうかな」*2と語るところを見れば、意識的にSixTONESのパブリックイメージを担っているんですよね。ジェシー単体でワイルドかと言われると多分そんなことないと思うんですよ。というか田中樹以外の5人に表面的なSixTONESっぽさ(ワイルド、ギラギラといったパブリックイメージ)があるかと言われると、多分ない。たろぴはワイルドだけど、そういう話じゃないじゃん。田中樹単体も正直よく分からん。不思議だな〜…。

 

私のJ2のイメージは、背中合わせです。バナナサンドのあれね。ジェシーの後ろにはいつも田中樹がいる。ジェシーが光なら、田中樹は陰で、J2というふたりがSixTONESの揺るぎない基盤を作っている。シンボルとしてのジェシー、イメージを作り出す田中樹。直感の鋭いジェシーがいて、理性的に考える田中樹がいる。ジェシーが方向を決めて、田中樹が指揮を執る。

SixTONES全体を貫く柱として、このふたりがいる。美しくないですか?この世でいちばん美しい役割分担のひとつに入ると思う。この概念を祀りたい。マジで“““美”””じゃん。

 

 

また、メッセージ性の強い発言をするときはいつもジェシーの言葉です。彼の言葉は優しく、そして強い。彼自身は自虐的に日本語が下手だと言うけれど、ここぞというときにまっすぐ伝えられる力って、そう簡単に身に付くものではありません。私はジェシーの言葉には力があると思うし、好きだし、きっと救われた人はたくさんいる。

 

田中樹もまた、MCを務めているためグループの代表として話すことが多くあります。

概念的なことをジェシーが言って、それに具体性を持たせ現実に落とし込むのが彼だと思っていて。リニューアル後のすとーんずのぶろぐもおそらく田中樹だし、現実に則した「言わなきゃいけないこと」は、いつも彼が伝えてくれる。

 

J2の価値観は、出力の仕方が違うだけで、根っこのところはかなり近いものがある。たぶん。

SCHOOL OF LOCKに2人で出演したときも、別室登校をしている子との電話のくだりがとても印象的でした。田中樹の口から「都合よく」という言葉が出てきたあの日。もっと楽してるヤツは沢山いるんだから楽していいし、越えられない壁は神様が与えたものじゃない。逃げていいし、無理しなくていいし、楽しく生きることが一番だから。俺たちを都合よく利用して欲しいとまで語った彼と、同調するジェシー

都合よく自分を利用してくれなんて、そう簡単には言えない。本当にとんでもないアイドルに出会ってしまった。

 

 

田中樹の価値観

先程田中樹はセンターではないと書きましたが、彼はたびたび、過去に抱いていたセンターへの憧れを口にすることがあります。

グループでいるときの自分のマインドは、主役じゃなくていいと思っています。昔はセンターに憧れがあったけど(笑)、今は自分の個性が、パッと主役になれるものではないし、得意なことをやっているときだけ輝ければいいのかなってくらいのスタンス。(中略)今は、自分のためだけじゃなくて、SixTONESのために何がいちばんいいのかを考えています。個々の頑張りは、いつか必ずグループに還元されるものだと思うし。*3

実際に彼の個性がどうなのか、については置いておきますが、アイドルという個性が強く求められる職業をやる中で、こんなにもまっすぐに、自分にはないと言い切れる強さが、…………。

 

『この仕事をするうえで大切にしてるのは“やりたいこと"ではなく自分に“できること”をすること。人間には向き不向きが必ずある。不向きなものを平均点でやるより、向いているものを追求し満点を取ったほうがいい。』そう考えるようになったのは、自分が何も持っていなかったから。(中略)でも、そんな自分だから強い個性をまとめることができる。その“できること”を続けたら、いつの間にかそれが自分の“武器”になっていた……。(中略)背伸びぜずに“自分にできること"を見つけて伸ばす、そんな自分でありたいなって思うんです*4

私はこの1年間の彼しか知らないから、本当に何も分からないのだけれど、分からないなりにこのインタビューはつらい…。

できないことをできないと認めるの、何よりも辛くない?いやおそらく彼も12年間のアイドル人生、そして25年間の人生を積み重ねる中で、もがきながら得た答えがこれなんだと思うのだけど、それにしたって……。あまりに強く、しなやかな人……。

 

キャラクター的に自分がセンターより端っこにいるほうが、グループとしてまとまりがあると思ったから。端っこでも俺を見に来る人が増えれば、俺にフォーカスが当たるわけで。それなら端っこを極めようと思ったんだよね。人にはおのおのタイミングがあって、そこで輝けばいい。*5

結果、本当に<端っこでも俺を見に来る人が増えれば、俺にフォーカスが当たる>を実践してるんですよね。センターじゃないし、常に光が当たる訳じゃない、むしろ暗い方を担っているけれど、私は田中樹の陰影が、本当に好きで……。そしてこのクレバーさが好きです。

 

 

ANNの「我こそはSixTONESだ!」と自負したリスナーさんが自己PRをするコーナー(原文ママ)である「We are SixTONES!!」では、度々田中樹のSixTONES観を垣間見ることができます。壁にぶち当たればタクシーに乗って迂回するし、石橋があれば夜中に業者を使って調べて昼間にガンダする。正直これ田中樹の価値観まんまなんですけど、でも不思議とSixTONES観としてみても違和感がない。SixTONESはこういうグループなんですよ。強くない。真っ向から戦わない。正々堂々勝負できる強さは、みんながみんな持ち合わせてるわけじゃない。邪道を選んでもいいんだってことを…。そしてその邪道を選ぶ強さを………。

 

 

SixTONESが、田中樹が伝えてくれた言葉に救われたことがたくさんある。

過去のエントリでも取り上げた「ラフにラブを」もそうだし、「都合よく」もそうだし、辛いことがあったら逃げていいという、楽しく生きようという彼の、彼らの価値観に、この1年間本当に救われてきた。

正直この1年は目の前のことに囚われて、本当に上手くいかないことばかりだったけれど、今こうして歩けているのは冗談抜きでSixTONESと田中樹のおかげなんですよね。毎日ほんの少し踏み出すのがつらい私にとって、彼の言葉が…どんなに……。

 

 

彼のような強さはまだ私にはないけどさ、いつか、いつか…自分に出来ることが見つけられるように…。あなたのようなしなやかさを持てるように…。

 

 

 

 

 

賢くて強くてしなやかで、やさしさに溢れたあなたが、これからもたくさんの愛に包まれますように。

 

 

田中樹さん、25歳の誕生日、おめでとうございます。

 

 

 

 

(3513文字)

*1:チェンエラドキュメントより

*2:同上

*3:BAILA 2019.10

*4:MORE2019.9

*5:anan2019.10.16